当院では以下の近視進行抑制治療が可能です。

近年、子供の視力低下が進んでいます。文部科学省学校保健統計調査によれば、日本における裸眼視力1.0未満の子供の割合は、高校生の7割近く、中学生の6割近く、小学生でも3割以上であり1)、年々増加傾向にあります。
1)文部科学省: 報道発表 令和6年度学校保健統計(確定値)の公表について
https://www.mext.go.jp/content/20250213-mxt_chousa01-000040132_1.pdf
子供の視力低下の大きな原因となっているのが近視です。
2019年の慶應大学の研究では、近視の有病率は、小学生で76.5%、中学生で94.9%と報告されています。その背景には、外遊び時間の減少や、近くを見る作業が増えたことなどライフスタイルの変化が原因と考えられています。

「近視」とは、目の中に入った光のピントが合う位置が、網膜(カメラのフィルムに相当)より手前になっている状態です。そのため近視になると、裸眼だと近くのものははっきり見えますが、遠くのものがぼやけて見えます。遠くの黒板を見るときに目を細めたり、テレビを見るときに距離が近くなったりすることが特徴です。
成長期には眼軸が伸びやすく、学童期の子供は近視(軸性近視)を発症しやすいと言えます。一度伸びてしまった眼軸は、元に戻すことができません。そのため、小児期の段階で眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するために大切になってきます。
参天製薬HP「子どもの近視ハンドブック」


近視は、眼鏡などで矯正すれば視力が出るものとして、これまであまり問題視されてきませんでした。しかし、近年の疫学研究により、近視が強いほど将来的に様々な目の病気が起こるリスクが高くなることが分かってきました。
眼球の成長は16歳頃まで続き、近視の進行を完全に止めることは困難です。とはいえ、子供たちが生涯にわたり良質な見え方を維持するため、近視が進行しないように気をつけていきましょう。


眼軸長を伸ばす原因となる「ムスカリン受容体」をブロックし、近視を抑制する効果が期待される治療です2)。
当院で採用の「リジュセアミニ点眼薬0.025%」は、近視の進行抑制を目的とした日本初の点眼薬であり、参天製薬とシンガポールの研究機関が共同開発した製品で、安全性と効果がしっかりと確認されています。国内製造の防腐剤無添加・1回使い切りタイプで、小さいお子様の長期使用も安心です。
リジュセアミニ点眼液0.025%−プラセボ切替群の投与36ヵ月後における調節麻痺下他覚的等価球面度数の投与24ヵ月後からの変化量は、プラセボ継続群に対して有意差が認められました。3年間の治験では近視進行抑制効果が持続することが分かっています。
2)Upadhyay A et al, Eye Contact Lens 2020;46(3):129-135.

https://www.santen.com/ja/news/2024/2024_1/20241227
https://www.pmda.go.jp/drugs_reexam/2024/P20241224001/300237000_30600AMX00287_A100_1.pdf
当院では、まずは2年間使用していただき、効果判定をしながら今後の治療継続についてご相談させていただきます。
まず初めに、リジュセアミニによる近視進行抑制が可能かどうか調べるため、適正検査・診察を行います。
治療開始ご希望であれば、翌日以降に1か月分の点眼薬を処方します。1回1滴、1日1回就寝前に点眼してください。
料金:4,400円(リジュセアミニ点眼液0.025% 1か月分)
※初回検査時と同日に点眼処方ご希望の場合の料金:9,900円(検査・診察+リジュセアミニ点眼薬0.025% 1か月分)
屈折・視力検査を行い、副作用がないか診察をします。問題ない場合、点眼薬を追加処方します。
料金:20,900円(検査・診察+リジュセアミニ点眼液0.025% 4か月分)
| 検査・診察基本料 | 3,300円(税込) |
|---|---|
| リジュセアミニ点眼液0.025% | 4,400円(税込) 1箱30本(30日分) |
| コンタクトレンズ処方 | 2,200円(税込) |
参天製薬:「リジュセアミニ点眼薬0.025%」治療をはじめられる患者様へ
https://www.inouye-eye.or.jp/nk-hospital/media/TA000_myopia.pdf
主な副作用は、瞳孔が若干広がることによる「まぶしさ・かすみ」です。約10%の方に感じるようですが、1ヶ月ほどで慣れる方も多く、そのため中止になる方は約1%です。8時間ほど効果が持続するため、起床後に眩しさを感じる場合は点眼時間を早める(夕食後など)と軽減されます。稀に手元の見づらさを感じる方もいます。
見づらさの症状が回復するまでは、落下の恐れがある遊具の使用、自転車の運転などは行わないでください。
全身への影響は、現在のところ報告されていません。
現在の近視を治して、裸眼視力を回復させるものではありません(例:LASIK)。学童期の近視進行を抑え、将来的な見え方を守り、目の病気になる可能性を低下させることを目的としていますが、近視の進行を完全に止めることはできません。また、治療の程度に応じて眼鏡などでの視力矯正が必要となります。
特に問題なくご使用いただけます。防腐剤なしの点眼液のため、添付文書上ではコンタクトレンズ上からも点眼できますが、効能効果に関する治験は行われていないため、念のため裸眼での点眼を推奨します。
中止後、若干進みやすくなるという報告はあるものの、全期間で比較すると、使わなかった方よりも進むということはありません。
可能です。12歳を過ぎても、10代後半までは近視は進行する傾向にあります。
ただし、点眼後8時間程度は瞳孔に影響があるため、生活リズムが変わり睡眠時間が短くなると、起床時にまぶしい・近くが見づらいといった症状を感じることもあります。点眼のタイミングを夕方に早めるのがおすすめです。
夜に点眼を忘れてしまった場合は、次の日の夜に点眼してください。散瞳による影響が出てしまう可能性があるため、日中の点眼は避けてください。
普段の生活では屋外で過ごす時間を増やすほか、近くを見続けないようにするなど、生活習慣に留意することが大切です。
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